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おかげさまでトロイメライ37回目の誕生日

2018.08.13

トロイメライはこの7月25日で37周年を迎えることができ、

また6月末には2018年度楽天オーベルジュランキング全国2位を
いただきました(36年もかかりましたが…)。
これも、ひとえに皆様のご厚情の賜物と感謝申し上げます。

さて夏のワインといえば少し冷えた白ワインを思い浮かべますね。
私は基本的に白ワインはフランスのできればブルゴーニュ地方の
シャルドネをいただく事にしています。

理由は簡単で白ワインでは世界で一番高価な
モンラッシェがあるからです。
造り手にもよりますが高価なものでは一本数十万円します!!
(ちなみに色々な意見がありますが、最良の造り手は
ロマネコンティ社とルフレーブルと言われています)

ロマネコンティ社でも、一本百万円!!(しかも予約制)の
ロマネコンティの次に高価なのは、ラターシェではなく
このモンラッシェが入ります。

夏にソービニヨンブランのすっきりした酸味が
好きとおっしゃる方もいらっしゃいます。

私も和食のお店のワインリストを依頼されて作るときは
酢の物などに合うソービニヨンブランを加えたりしますが…

お値段の話をしますと、ソービニヨンブランは高価な
ものでもモンラッシェの数10分の一くらいの価格です。

もしソービニヨンブランで自分の味の基準を作ると、
それ以上の価格のシャルドネの判断が難しくなりますね?

ですから以上のような理由で、自分の舌の、
特に仕入れに必要な価格の判断基準を作るには
フランスのシャルドネがとても大切だと考えている訳です。

スタッフや後輩たちには、ソムリエの取得を勧めてきましたが、
私はソムリエと言う言葉さえ無い時代の人、幸い!?(笑)ソムリエではないので、
ソムリエの皆様が世界中のワインに精通するエネルギーを、
仕入に必要なピンポイントに注ぐ事ができます。

カリフォルニアも、オーストラリアもチリも南アフリカも
お手本にしてきたフランスのシャルドネを特にブルゴーニュのシャルドネを中心に、
数十本並ぶインポーターの試飲会でも、また今宵のトロイメライのワイン会でも、
一人でワイン晩酌をする時も白ワインはこの品種をいただいています。

しかしながら、チャレンジすると分かるのですが、
このような飲み方をしても、ブルゴーニュだけでも
気の遠くなるような数のワインが存在していて、
またそれぞれに個性が異なり自分の持ち時間の少なさに
気づく事になります。

ただし仕入を前提とした時の救いは、このモンラッシュを
頂点とする薫りと味と価格のヒエラルキーが存在する事です。
高価ですが手の届きやすい格下のシャサーニュモンラッシェでも、
ミュルソーでも非常にモンラッシェに似たワインと、
そうで無いものが存在します。

遥か昔、今のようにワインの価格が高沸する前に、その時代なりには
高価でしたが、何度もモンラッシェをいただいた事が
このような時のセレクトに役に立っています。

では、ワイン価格が高い現在、そのようなワインの価格を判断できる
味覚をつくることはできないのかというと…大丈夫、十分可能です。

実際最近私と一緒に飲む機会が増えた勉強熱心な
レストランオーナーシェフは一年ほどでかなりのレベルに達しました。
そのノウハウはまたの別の機会にお話しますね。

余談ですが私が個人的に仕事以外で好きな他の白ワインの品種は?と聞かれた時は、
非常に品の良いアルザスのリースリングと、ライチのように甘そうで後味のドライな
ゲブルツトラミネールをお料理に合わせて仲間といただくことがあります。
ではでは、今日はこの辺で…

白馬レストラン&ホテル トロイメライ 店長 西野

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