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自己紹介をかねての昔話

2018.05.23

おはようございます。
レストラン&ホテル トロイメライ
オーナの西野です。

先に昔のワイン本からの抜粋を載せましたが‥

今回は自己紹介を兼ねて‥‥

このお店を始めた頃、長い間ワインのブームは日本では起こらず、
その後(30年以上まえに)ドイツワインがやっと日本で普及しはじめた頃、
残念なジエチレングリコール事件という、味にはプラスですが、
いわゆる入れてはいけない異物混入を行っていたことがドイツの何社から発覚し、
せっかくの日本のドイツワインの盛り上がる気運も萎んでしまっていました。

ワインインポーターと、当時よくワインの不人気について
ため息をついたものです。

ここに、「日本酒案内」という小学館から出版された
日本酒本があります。
ちょうどTVでは「料理の鉄人」の人気が盛り上がっていた頃のお話‥‥

私が共著の2人と150本の日本酒のテイスティングをして、
コメントや食事とのマリアージュなどをライターに書いていただいた懐かしい書籍で、
中には恥ずかしながら私の略歴がこのように書いてあります‥

「西野 亮(ニシノ リョウ)1954年、大阪生まれ、
1981年オーベルジュスタイルのレストラン・ホテル『トロイメライ』を開業、
フランスへ渡りワイナリーやレストランをめぐり帰国。
独自の方法でシェフやソムリエを育ててきた。
共著に『ワイン今日は何を飲もうか』(主婦と生活社)。

というような過分な紹介していただきました。

付け足して、この本のタイトルを全部書けば、フレンチの鉄人坂井宏行
「坂井シェフのワイン今日は何を飲もうか」、という名前です。

要はワイン本も日本酒本も、何をどんな風に自分に与えると‥
「今日は何を飲もうか‥」手っ取り早く味覚が(好みではなく‥)できるのか?
というのが私に与えられたテーマでした。

この時のご縁で今日でも坂井宏行シェフとは
仲良くおつき合いをさせていただいております。

時間は少し遡りトロイメライの開業当初はソムリエという言葉や、
オーベルジュという言葉すらない時代でした。

手に入るのは数冊の高価なワイン関係の学術書に近いような本だけの時代、
美味しいワインに巡り会うためには、いやいや何が美味しいワインなのかさえ
分からない手探りの状態の中、トロイメライではワインの勉強会が
毎週開かれておりました。

フレンチのお店ですから当然ワインセラーにあるフランスワインの中から、
順番にスタッフ一人が気になる銘柄を決めて、1週間かけて資料を作り
1週間後の夜にそれを発表し、他のスタッフから色々と素朴な質問を受けながら、
すべてに答えられるように努力する、といった内容でした。

すべてに答えられたらその銘柄のボトルを開けて、
みんなで確かめあって、おおいに楽しむといった会でした。

もちろん答えられなければ、次週まで勉強しなおし、
テイスティングも延期となります。

ですから、みんな結構なプレッシャーの中で頑張るのですが、
その中で当時資料も少ない難しいシャンパーニュを選び、
見事に1週間で完全な資料と説明を披露した「松本健二さん」
当時のトロイメライシェフを思い出します。

トロイメライから最初にパリに送り込んだシェフで、
帰国後トロイメライの礎を作ってくれたシェフです。

パリのお店「キャプリーヌ」(ゴー・ミヨの巻頭の表紙を飾った有名店)では、
スーシェフに登りつめ、バカンスではもちろんシャンパーニュをたずねたそうです。

現在は千葉で自分のレストランのオーナーシェフをしています。

実は彼の前にシェフをしてくれていた「辰野弘行さん」が
トロイメライ初のソムリエになるのですが‥
この話はまた折をみてお話します‥

まずは、大昔の(笑)トロイメライのワインのお話から‥

白馬のオーベルジュ
レストラン&ホテル トロイメライ オーナー 西野

 

 

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